そろそろ数秘術また書き始める予定です。

姓名数 数秘2「従星」

総合数の中ではかなりの「レアキャラ」

仁星に対するアンチテーゼとして存在する星が「従星」。「従」なんて言葉がちょっとネガティブに感じて嫌だなーなんて思う方、じつはそんなにいません。従星そのものが姓名数の中ではかなり出現頻度が低いレアなキャラクターだからです。これは姓名数の総合が「姓」と「名」の二つの数字のみの加算から導き出すため起こる確率的な問題です。
アルファベットの組み合わせなら、いろいろあるのです。「愛ちゃん」とか「AI」なので1+1=2、「津山さん」も「TSUYAMA」で4+3+6+1+1+4+1=20→2ですから。家星や個星に2が出てくるのはそう珍しくありません。でも総合数となると、数秘は基本数九種に特殊数11と22しかないので、組み合わせは次の通りしかありません。家星と個星は順不同です。

1+1=2
2+9=11
3+8=11
4+7=11
5+6=11
11+9=20→2
22+7=29→11
※私の書き方の場合、=(イコール)記号は普通の計算、→(矢印)は数秘換算の意味です。

という感じで、7種の組み合わせのうち5種は11になるのですね。だから11の殉星は特殊数だけど基本数の2より姓名の総合では頻出するのです。逆に総合数22は11+11しかないのでホントにレアですが。というわけで、姓名数2の従星は家星と個星がどちらも1同士の「AbsoluteZero」か、片方が11で片方が9の「LynxMind」の2パターンしかありません。

超合理主義者

例えば図形の基本として、球の上に四角い積木は乗りません。ころっと転がって落ちてしまうからです。でもこれが人間世界の場合、球や積木に意味があると人間は何とか無理を通そうとします。例えば「球が悪」で「積木が善」だった場合。「球が敵」で「積木が味方」だった場合。打算とか善悪、好き嫌いの概念が割り込んで人間は合理を払い無理を通そうとします。特に仁星はそれを無理矢理通してしまう理想主義者なのですが、そのアンチテーゼとして発生している従星は、一目見ただけで「いやソレ無理でしょ」とばっさり切り捨てる分析能力があります。
従星の人間に精神論とか根性論は一切通用しません。やればできるのではなく、できたのならソレは最初から可能だったことなのです。こういう書き方するとすごく醒めた人物のように感じますが、状況によっては従星の人は異様に我慢強く根気のある人間にも写ります。やれるはずのことができないのは不合理だからです。なので従星はやれると判断したことは何としてでもやり切ってしまいます。時には普通の人が引くようなどんな方法を使っても。

女教皇・正義・審判の能力

従星の人間の根本原理は分析と合理性です。仁星のような「意思」の強さではありません。仁星はできるかできないか分からないことでもやってしまう意志の強さがありますが、従星はそのアンチテーゼなので、できるかできないかという判断は一番最初に来るのです。従星に「分からないこと」はあってはならないことなので、非常に情報を大事にしますし、そこに嗜好や偏向はありません。平等であり、そのかわり誰の味方でもありません。これらは女教皇、正義、審判のアルカナに共通する「平衡」と「裁定」の能力です。
これらの能力により、どの派閥に属することもなく誰にでも公平なので、時に組織が「仲良し組」で構成されていた場合はその中で孤立します。しかしそのアナリストとしての能力は貴重なものでリーダーの補佐としては最適なので、そこを見抜いた上司や目上の人間からは大切にされます。ただしそんな大事にしてくれる上司に対してもまるで物怖じせず平気で正論を語るので、相手には相当の包容力、寛容性が求められます。了見の狭い目上の人間からは目の敵にされがちです。
女教皇の持つ「加速」の能力があるので、仕事は非常に手際がよく最短の手順で結果を出します。正義のアルカナが持つ「倫理性」や「道徳観念」や「正義感」は「LynxMind」が強く発現し、「AbsoluteZero」からはやや失われます。

従星の適性

上にも少し書きましたが、従星は基本情報の分析や、それに従った判断能力に秀でています。リーダーの素養はあるのですが、人の上に立つことは本人が嫌います。組織の頂点に立てばその組織を守らねばならず、時に不合理な無理な判断を強いられるからです。そういうあいまいな決断は従星の最も嫌うところであり、強烈なストレスを感じてしまいます。
情報の管理やスケジュール管理は非常に繊細で無駄がありませんので、管理部門や秘書業も向きます。もちろん経営面でのコンサルティングもできますが、クライアントの意向は一切考慮しないのでかなり客層を選びます。従星は不合理で美しくない行動原理には一切容赦ないので、結局従星の人間を活かすか殺すかは上司の器次第です。同僚や後輩からは相当に慕われますが、集団として群れることは嫌いますのでプライベートはしっかり確保しています。

従星の嗜好

決断ありきの性格なので、付いていくと決めた人間には、それが友情でも恋愛でもとことん付いていきます。もともと自分のアクの強さを寛容してくれる人間が少数なのを、従星の人間は経験的に知っています。

従星の種類

★1−1「AbsoluteZero」
仁星に対する強烈な対立原理。理論家で批判屋で毒舌、惚れ惚れするほどのリアリストです。「LynxMind」より倫理観は薄れていますので、切ると決めた人間、敵と認識した相手には恐ろしいほど冷酷です。能力は極めて高く、しかし非常に使いづらいキャラクターです。

★11−9または9−11「LynxMind」
「AbsoluteZero」よりは人間味のあるキャラクターです。美意識が強く、自分の嗜好も含めた自己主張もしっかりします。求められたら親身に相談に乗りますが、おおむねダメ出しを食らうでしょう。その分析は正確なので、彼を頼る人、口うるさいと毛嫌いする人と二つに分かれます。

まとめ

私が従星に付けた「従」の文字は決して従者という意味ではなく、理に従う、流れに従うリアリストという意味です。リアリストと言えばけっこう尖ったイメージを持つ人も多いでしょうが、本人はわりかし飄々とした人生を歩んでいます。
ほとんどの場合、従星の発する意見や忠告は否定的なものですが、それは整理された情報を元にしています。それが否定的に聞こえるのは、逆に大多数の人間が思考を途中でめんどくさがってほとんどの行動をアドレナリンの量で決めてしまっているからなんですね。時にそれは生物としては正しい行動なのですが、だからこそ「いやダメなものはダメよ?」と横から言ってくれる従星の存在は貴重なものなのです。

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